【腰椎圧迫骨折後の痛みで困っている方へ】 -ベッド上での姿勢や起き上がりにおける注意点-

最近、当ブログの読者様からいくつか質問を頂きました。

内容としては腰椎圧迫骨折後のベッド上での「寝る姿勢・寝返りの方法・起き上がり」の方法における注意点を教えて欲しいというような内容でした。

同じように悩んでいる方がいらっしゃるようだったので、記事にしてまとめてみました。

 

腰椎圧迫骨折後の痛みと生活上での不安

読者の方と何度かメールをやりとりさせて頂いたなかで感じたことがあります。

それは、自宅退院後もとても不安な生活を過ごされているということです。

腰椎圧迫骨折後は保存療法の場合、比較的すぐに自宅退院となります。
特に年齢の若い方はなおさらです。

私たち理学療法士は入院中の担当患者さんが自宅退院した後、外来リハビリなどを担当しない限りその患者さんの生活を知ることはありません。

退院後、自宅でいかに過ごすかという視点での生活動作指導はとても大切なのだと再認識しました。

読者の方からこんな質問がを頂きました。

読者様
・痛みがなかなかとれない。
・圧迫骨折が進行してしまうのではないか。
・正しい姿勢・動き方がわからない。

動作時痛が強く残存していて、自分の普段している姿勢や動きは圧迫骨折をさらに進行させてしまうのではないかという不安を抱えてみえました。

リハビリが大事であることがわかっていても、動くと痛みがでてしまうので消極的になってしまう場合もあるようです。

 

腰椎圧迫骨折の基本的な注意点

腰椎圧迫骨折

腰椎圧迫骨折

まず、ここで腰椎圧迫骨折における注意点を簡単にまとめてみます。

圧迫骨折を引き起こす原因となる動きを知っておくことが大切です。

注意すべき動きを知ろう

【どんな時に起こりやすいのか?】
・尻もちをつく(転倒)
・くしゃみをする
・重いものを持ち上げる
・体をひねる動作をする

これらの共通する腰部の動きは、腰(腰椎)の屈曲または回旋です。

つまり、腰椎が丸まる動きと捻る動きになります。

原因となる動きを理解しておけば、予防するためにはこれらの動きを避けるという視点を持てばいいですよね。

考え方はシンプルです。

腰椎圧迫骨折.001

 

コルセットの使用

基本的なことですが、圧迫骨折の発症後はしばらくはギプスまたはコルセットの着用が必要です。

腰部に過度なストレスがかからないように保護してくれるためです。

コルセットもずっとしていればいいというわけではありませんが、急性期と言われる発症早期はベッド上であってもできれば着用をしたほうが良いです。

 

ベッド上での寝る姿勢の注意点

room-928653_1920

ベッド上での姿勢に困っている方は多いようです。

名前
腰椎圧迫骨折後のベッド上での姿勢は仰向けよりも横向きのほうがよいと聞きました。
しかし、横向きになろうとすると痛みがでてしまい難しいです。
寝る姿勢は仰向けいいか?
それとも、横向き姿勢のがいいのでしょうか?

という質問について以下のような回答をさせて頂きました。

 

ご質問の腰椎の圧迫骨折後のベッド上での姿勢についてですが、明確な答えは正直なところありませんが可能な範囲でお答えさせていただきます。

①コルセットの着用
基本的なこととして急性期といわれる発症から間もない時期においては、骨が不安定ですのでベッド上においてもコルセットを着用をしたほうがよいと思います。


②腰を丸める姿勢に注意

圧迫骨折は基本的には腰の屈曲(腰を丸める)動作を避けるべきで、腰を丸める動作をいかにしないか?という点がポイントだと思います。


③ベッド上で注意すべき「腰を丸める動作」

起き上がり動作やギャッジアップ座位姿勢(ベッドに機能があれば)が代表的です。


④仰向けはよくないのか?

仰向けがよくないとされているのが、どの情報なのかがわかりませんが私はフラットな仰向け姿勢でもコルセットを着用していれば圧迫骨折が悪化してしまうということは考えにくいと思います。

ただし、ベッドがふわふわで柔らかいマットを使用している場合はちょっと注意です。
柔らかいとクッション性が高く、腰への負担が少ないように考えてしまうかもしれませんがあまりにも柔らすぎると問題です。
体重で体が沈みこんでしまうことによって、結果的に腰が丸まってしまう可能性が考えられます。


④横むきになると痛みがでる場合

横むき姿勢で腰を安定させた姿勢を保持できればいいかもしれません。
しかし、横向きという姿勢は体とベッドの接地面が少なく不安定なので意外と保持が難しい体勢です。

また、仰向けから横むきになるためには寝返り動作が必要です。

寝返り動作は、腰を捻る動作にもつながってきますのでその時に痛みがでやすいのではないかとおもいます。
そのため、無理に横むき姿勢をとろうとすることでかえって痛みを強める可能性があります。


⑤まとめ

私の見解といたしましては、仰向け姿勢でもそれほど問題はないのではないかと思います。
(長時間の同じ姿勢はよくありませんが)
それよりも、寝返り動作や起き上がり動作の際に注意が必要でしっかりとコルセットを着用した状態で行うことが大切です。

 

寝返り・起き上がり動作はどうすればよい?

上記にもありますが、寝返りと起上がり動作は腰に負担をかけて痛みが出やすい動きです。
さらに無理やり行うと骨折を助長してしまう可能性もあるので特に注意が必要な動作です。

腰を丸めたり・捻る動きをできるだけ避けながら行う必要があります。

言葉でいうのは簡単ですが、これが結構難しいですよね。

 

では、どのようにすればよいのでしょうか?

【ポイントは2つ】
①腰以外の部分をしっかりと使う
②環境を十分に活用する

参考記事:起き上がり動作に必要な動きを解説しています!

 

 

腰以外の部分をしっかりと使う

腰はコルセットでしっかりと固定して、腰以外の動かしても問題ない部分を使って起き上がるようにしましょう。

普段よりも寝返りや起き上がりが難しくなります。

腰が動かせない分、股関節や胸〜上肢の動きをしっかりと使うことを意識してください。

寝返り・起き上がり動作.001

寝返り

起き上がり

起き上がり

 

環境を十分に活用する

腰部に負担をかけないようにするために、使える環境は十分に活用しましょう。

ベッド背上げ機能(ギャッジアップ機能)や手すりがあると楽に起き上がることができます。

背上げ・手すりを使う方法

背上げ・手すりを使う方法

【注意しよう!】
背上げをして起き上がることはとても有効な手段ですが1つ注意点があります。

それは、ずり下がった姿勢にならないようにすることです。

理由はずり下がり姿勢になると、背骨が全体的に丸まった形になりやすいため結果として腰部を丸める方向へストレスがかかってしまうためです。

このずり下がり姿勢を避けるためには、股関節を視点にして背上げを行うことです。

 

 

まとめ

腰椎圧迫骨折後、自宅での生活動作にて困っている方は少なくありません。

痛みもあり色々と不安なこともあると思います。

しかし、過剰な心配は精神的にもよくありません。
不活動になれば体力も落ちてしまいます。

圧迫骨折に対する基本的な注意点は、腰部の丸める動きと捻る動きを避けることです。
この動きは寝返りと起き上がりで入りやすいので、上記の図を参考にしてみてください。

痛みが落ち着いてきたら、骨を守るために簡単な筋力トレーニングを少しずつ始めてゆきましょう。

ご質問やコメントはこちらからどうぞ!