ハリス・ベネディクトの式とは?計算方法は? -リハビリと栄養療法-

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ハリス・ベネディクトの式とは?(Harrris-Benedict)

ハリス・ベネディクトの式は「基礎代謝量(kcal/日)」を算出するための計算式です。

基礎代謝量(BEE)とは一日安静にした場合の消費エネルギー量のことです。

一日の消費エネルギー量は人それぞれ異なり、性別や体重、年齢などの因子により左右されます。

「基礎代謝量(kcal/日)」は以下の計算式で算出することができます。

 

 

【男性】
基礎代謝量(BEE)=66.47+[13.75×体重(kg)]+[5.0×身長(cm)]-(6.75×年齢)

【女性】
基礎代謝量(BEE)=655.1+[9.56×体重(kg)]+[1.85×身長(cm)]-(4.68×年齢)

 

 

 

エネルギー必要量を求めるにはどうしたらいいか?

医療現場において栄養療法はとても重要です。

目の前の患者さんに必要なエネルギー量はどれくらいか?ということを求め、適切に栄養療法をしてゆく必要があります。

また、リハビリを実施する上において患者さんが必要なエネルギー量を十分に摂取していない状態で運動をさせてしまえば、結果的に過負荷となってしまう可能性あります。

では、目の前の患者さんに必要な「エネルギー必要量(kcal/日)」を求めるにはどうしたらよいでしょうか?

上記のハリス・ベネディクトの式で算出される「基礎代謝量(BEE)」というのは生命維持に必要な最低限のエネルギー量ですから、実際にはもっとエネルギーが必要となります。

エネルギー必要量(kcal/日)は以下の計算式で求めることができます。

エネルギー必要量(kcal/日)=基礎代謝量(BEE)×活動係数(AI)×ストレス係数(SI)

 

 

活動係数とストレス係数の値は?

エネルギー必要量を求めるには基礎代謝量(BEE)に活動係数とストレス係数を乗じる必要があります。

では、これらの係数はどのような数値なのでしょうか?

【活動係数】
活動レベルが寝たきりから通常の生活に至るまでそれぞれの数字が割り振られている。

【活動レベル】

【係数】

寝たきり
(意識低下状態)

1.0

寝たきり
(覚醒状態)

1.1
ベッド上安静 1.2
ベッド外活動 1.3~1.4
一般職業従事者

1.5~1.7

 

【ストレス係数】
疾病の重症度によって数字が割り振られている。

【ストレス】

【係数】
飢餓状態 0.6~0.9
手術後
(合併症なし)
1.0
小手術 1.2
中等度手術 1.2~1.4
長管骨骨折 1.1~1.3
多発骨折 1.4
腹膜炎・敗血症 1.2~1.4
重症感染症 1.5~1.6
熱傷 1.2~2.0
60%熱傷 2.0
発熱(1℃ごと) +0.1

*基本的に活動レベルが活発になれば数字は高くなり、疾病の重症度が重くなれば数字は高くなる。

 

 

ハリス・ベネディクトの式を簡単に求めるには?

現場の人

エネルギー必要量(kcal/日)を求めることが大切なのはわかるけど、そもそもハリス・ベネディクトの式を求めるのが面倒じゃない?

 

そのとおり。

ハリス・ベネディクトの式は複雑で自分で計算するのは大変だよね。

簡単に計算できる仕組みがあればいいよね。

そんな時はこの計算フォームがおすすめだよ!

 

簡単にハリス・ベネディクトの式で計算できる

図のように①身長②体重③年齢を打ち込むだけで計算ソフトが男性・女性に分けて算出をしてくれるので、とても簡単です。

例えば、「身長が170cm・体重60kg・年齢25歳」の場合だとハリス・ベネディクト式で算出される基礎代謝量は?

【基礎代謝量(BEE)】
・男性:1573kcal/日
・女性:1436kcal/日

 

次に、エネルギー必要量(kcal/日)を求めてみましょう。

「身長が170cm・体重60kg・年齢25歳」の男性が、「多発外傷でベッド上安静」の状態だったとしましょう。

【活動係数】
・ベッド上安静=1.2

【ストレス係数】
・多発外傷=1.4

エネルギー必要量(kcal/日)=基礎代謝量(BEE)×活動係数(AI)×ストレス係数(SI)ですから、

1573×1.2×1.4=2642.64

エネルギー必要量=2642.64(kcal/日)となります。

 

 

「ハリス・ベネディクトの計算式 -活動係数・ストレス係数対応版-」を使ってみよう!

【追記:2017/8/28】

エネルギー必要量(kcal/日)=基礎代謝量(BEE)×活動係数(AI)×ストレス係数(SI) 

この計算を一気に計算フォームで行ってみましょう!

*条件:「身長が170cm・体重60kg・年齢25歳」の男性が、「多発外傷でベッド上安静」

エネルギー必要量を計算してみよう!

 

 

 

【注意点】適切なエネルギー量を決定するのは難しい

現在、病院で必要エネルギー量を求める方法として、以下の3つの方法が中心となっています。

 ①ハリス・ベネディクトの式
 ②間接熱量測定法
 ③体重あたり25~35kcalで計算する簡易法

ハリス・ベネディクトの式を使用して、基礎代謝量(BEE)を算出し、活動係数やストレス係数を考慮して最終的にエネルギー必要量を求めることができます。

しかし、これらの方法は実はエビデンスは高くないと言われています。

理由としてはハリス・ベネディクトの式の基礎となったデータの母集団が、米国成人239名および新生児94名であるためです。

よって、日本人の基礎代謝量をハリス・ベネディクトの式によって算出すると少しズレが生じてしまうのです。

 

とはいえ、それ以外の ②間接熱量測定法や③体重あたり25~35kcalで計算する簡易法もそれぞれに問題点があるので「これがベスト!」という方法はないとされています。

目の前の患者さんに必要なエネルギー量を決定することは非常に難しいのです。

ハリス・ベネディクトの式であればこの計算フォームを使用することで、誰でも簡単に算出することができますので、一度試してはいかがでしょうか。

 

【参考資料】
 ・治療に活かす!栄養療法はじめの一歩 
 
 ・計算フォーム:ハリス-ベネディクトの式

 

 

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