目次
- 1 ピラティスに興味はあるけど その一歩がなかなか踏み出せない理学療法士へ読んでほしい。
- 2 ピラティスをついに始めた理学療法士のDさん
- 3 ピラティスを始めたきっかけは?
- 4 腰痛の自己管理を目的にピラティスを始めたDさん どこでピラティスを始めたの?
- 5 ピラティスのレッスンを初めて受けた時の感想は?
- 6 ピラティスを始めてご自身の身体の変化は?
- 7 ピラティスはリハビリテーションとして 臨床応用できそう?
- 8 今後もピラティスを継続してゆきますか? インストラクターになることも考えている?
- 9 ピラティスに興味があるけど、 まだ一歩を踏み出せていない理学療法士に伝えたいことは?
- 10 ピラティスはきっと理学療法士の役に立つ
ピラティスに興味はあるけど
その一歩がなかなか踏み出せない理学療法士へ読んでほしい。
・「ピラティス」は聞いたことあるし興味がある。
・ピラティスはリハビリにも応用できるらしいし、理学療法士として勉強の一環として学んでみたいと思っている。
・気になってはいるんだけど、なかなかそのきっかけがない。
・周りにピラティスを実践・勉強している人がいなくて情報がない。
・学びたいけど、まずは最初に勉強会にいけばいいのか?ピラティススタジオに行けばいいのか?もわからない。
こんな感じで「ピラティス」には興味があっても、その一歩が踏み出せない理学療法士もいるかと思います。
今回はそんな理学療法士に向けての記事です。
最近ピラティススタジオに通い始めたある理学療法士さんにインタビューをしましたので、その内容を対談形式で記事にしました。
少しでも参考になれば幸いです。
ピラティスをついに始めた理学療法士のDさん
普段は病院で勤務をしています。
こちらこそよろしくお願いします。
ピラティスを始めたきっかけは?
Dさんはピラティススタジオに定期的に通われているとのことですが、ピラティスを始めようと思ったきっかけは何ですか?
僕は以前から腰痛持ちでした。
理学療法士として働き始めてからも、腰痛は続いていましたが、我慢しながら働いていました。
しかし、1年目の冬に朝起きたときに強烈なの腰痛に襲われたのです!
それは歩くのも一苦労な程です。
仕事を休んでしまうと色々な方に迷惑が掛かるため、何とか出勤しましたが、腰痛のせいで患者さんの歩行介助が出来ない日などがありました。
その後は治療をしに行ったりすることで、何とか腰痛は軽減してきました。
しかし、「このままでは職場や患者さんの迷惑を掛けてしまう!」と感じました。
それと同時に、「理学療法士という体の専門家なのに、自分自身が腰痛になっていては説得力がない。」とも思いました。
この経験がきっかけで「自分の体を自分で守れるようにしよう!」と決めました。
元々ピラティスの存在は知っており、独学で勉強していたのですが、なかなかエクササイズが上手く出来ませんでした。
独学での習得は難しいと感じたのでしっかり基礎から学ぼうと思い、ピラティスのスタジオでレッスンを受けることを始めました。
ご自身の腰痛があり、それに対する自己管理の手段としてピラティスに興味をもたれたのですね!
きっかけは私と同じですね!
Dさんの腰痛が増悪して理学療法士としての仕事にも支障を来すようになってからは、どんな治療を受けられたのですか?
また、医師の診察は受けられましたか?
はい。
今は自己管理の手段の一つとしてピラティスを学んでいます!
腰痛が悪化して仕事にも支障が出ていたので、職場の上司に相談して姿勢や体の使い方などを診て頂きました。
ストレッチや自主トレーニングを教えて頂いたのでそれを続けることで少し改善してきました。
それ以外としては自分自身で痛みの出ない姿勢の取り方や、力の入れ方などを試行錯誤していました。
病院で医師の診察は受けましたが、画像上では骨や神経に特に異常はないとの診断でした。
なので、痛み止めの薬を処方されただけです。
なるほど。
医師の診察としては画像上問題がなく、腰痛の原因は主に筋肉のアンバランスさによる不良姿勢や普段の体の使い方にあると推測されたわけですね。
ストレッチや自主トレなどで症状の改善がみられたなら、それをいかに継続して自己管理してゆくかが大切ですね。
そうですね。
器質的な問題がないとわかったので、姿勢や体の使い方が原因だとはっきりしました。
姿勢や体の使い方に関しては自己管理の重要であると感じました。
腰痛の自己管理を目的にピラティスを始めたDさん
どこでピラティスを始めたの?
Dさんはピラティス専門スタジオの「ピラティススタイル(Pilates Style)」に定期的に通われているのですね。
実際に「ピラティススタイル」に通われるようになったきっかけは何ですか?
また、現在はレッスンはどのような形態で受けられていますか?
以前から何度もピラティスを始めようとはしていたのですが、なかなか始めれずにいました。
自分の住んでいるエリアにもスタジオがあることを知り、
「体験程度ならとりあえず1回試してみるか!」
という感じで行ってみました。
そしたら、インストラクターの印象も良く、すごく楽しくてそのまま入会しちゃいました。
今はピラティススタイルの月4回レッスンが受けられる会員になっています。
マットピラティス中心のグループレッスンです。
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ピラティスのレッスンをはじめて受けた時の感想は?
ピラティスのレッスンを初めて受けた時の感想は?
グループレッスンでもピラティス専門スタジオであれば比較的少人数で行ってくれるので、個別性の高い指導が受けられますね。
初めてピラティスのレッスンを受けたときの感想はいかがですか?
初めてレッスンを受けた時は、「自分の体をここまで意識したことは無かった」と思いました。
そして、自分の体を思った通りに動かすことの難しさを凄く感じました。
自分自身が理学療法士なので、体の動きはイメージ出来ていたのですが、動かせていると思っていてもズレていたりすることが多かったです。
分かっていることと出来ることは全然違うのだと実感しました。
なるほど。
ピラティスを始めた理学療法士の多くが、最初は同じ壁にぶち当たるかと思います。
理学療法士は論理的に考えることは得意ですが、感覚的に自分の身体をコントロールすることが苦手な人が多いかとおもいます。
ピラティスは「自分の身体と向き合うこと」を大切にしていることが特徴です。
いかに自分が動けていなかったかを最初は私も痛感しました。
ピラティスを始めてご自身の身体の変化は?
ピラティスを始められて、まだ間もないかと思いますがピラティスによってご自身の身体の変化はありましたか?
はい。
まだピラティスのレッスンは6回くらいしか受けていませんが、腰痛は出てません。
あとは、少し身体が疲れにくくなった感覚もあります。
疲れにくくなったという感覚は素晴らしいですね!
ピラティスは腰痛などの局所的な効果以外にも全身的、精神的な効果もありますので。
ピラティスはリハビリテーションとして
臨床応用できそう?
ピラティスによって自分の身体にも少しずつ変化が見られてきているようですね。
理学療法士の視点でピラティスはリハビリテーションの現場で応用できそうですか?
ピラティスをやってみて、自分の体を思った通りに動かすのがいかに難しいかを実感出来て良かったと感じています。
患者さんに運動療法を伝える時の口頭指示などを凄く意識するようになりました。
なるほど。
自分自身の経験は何にも変えられない大切なことだと思います。
患者さん側の視点で運動指導がしやすくなりますので、指導するときの言葉がけは確実に変わってくると思います。
やはり、経験以上のものはないと考えてます。
多くのセラピストは、自分がやったことない運動療法を提示することが多いと思います。
そのため、正しい口頭指示をするのが難しいのではないかと感じています。
具体的なエクササイズは臨床的に使っていますか?
臨床応用に関しては、いくつかエクササイズを取り入れています。
可動域を出すための呼吸の提示やペルビックカールなど、基本動作を取り入れたりしています。
リハビリの現場で応用するならピラティスの基本エクササイズが中心になりますかね。
シンプルで本質を捉えたエクササイズですので、切り口によっては高齢者からアスリートまで幅広く使えると思います。
はい。
まだピラティスを複雑に捉えてしまっている部分があるので、シンプルに捉えて臨床に落とし込んでいきます!
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今後、ピラティスインストラクターの資格取得も考えている?
ピラティスに興味のある理学療法士に伝えたいことは?
今後もピラティスを継続してゆきますか?
インストラクターになることも考えている?
ピラティスによって色々な気づきがあったようですね。
今後もピラティスは継続されてゆく予定ですか?
とりあえず半年は継続していく予定です。
現在はまだスタジオのみでしか行えておりませんが、方法を学ぶことが出来れば自主トレにて継続していけたらと思います。
継続は大切ですね!
自分の身体管理と理学療法士として臨床の勉強が両方同時にできるので、ピラティスを実践することは一石二鳥でお得な方法だとおもます。
将来的にはインストラクターの資格の取得を目指すことも視野に入れていますか?
インストラクターの取得は一つの武器になるかとは考えております。
しかし、まずは半年継続してから考えたいと思ってます。
あとは、インストラクターを取得した先のビジョンを考えた上で取得は検討したいと思います。
なるほど。
確かにインストラクターの資格は取得だけを目的としてしまうと、時間とお金がもったいないですからね。
その先にあるビジョンを考えておくことはとても大切です。
最近は理学療法士の領域でも予防分野が注目されてきていますよね。
予防分野が発展し拡大していった場合に、ピラティスのできる理学療法士の活躍の場は広がってくるのではないかと思っています。
ちなみにですが、POSTという有名なWEBサイトでもピラティスが話題になってましたよ。
https://1post.jp/2329
POSTの記事見ました(^^)
最近ピラティス話題になっていますね!
臨床スポーツ医学の雑誌にもピラティスの特集記事が載るなど、凄く注目されている印象があります。
やはり予防の領域に携わりたいので、ピラティスは武器になると思っております。
ピラティスに興味があるけど、
まだ一歩を踏み出せていない理学療法士に伝えたいことは?
最後になりますが、
「ピラティスに興味があるんだけど、どうしようかなー」
「ピラティスって本当に効果あるのかな?」
「どうやって始めたらいいのかな?」
こんな風に思っている理学療法士も少なくないのかとおもいます。
そんな理学療法士に伝えたいことはありますか?
私もまだ一歩目を踏み出したばかりですが、踏み出してみて良かったと感じています!
その理由は、 自分の体と向き合うことができるからです。
特に、理学療法士は体が資本です。
自分の体が守れなければ、患者さんの体も守れないのではないかと思います。
ピラティスは解剖学・運動学に基づいた運動療法を行うためかなり勉強になります。
また、患者さんに運動療法を提示する際の注意点や声掛けが明確になります。
「理学療法士は体が資本!」
本当にその通りですね!
最近は理学療法士の働き方が多様化してきていますが、まだ大多数の理学療法士は臨床現場にいます。
臨床現場で腰痛を抱えてる人も多いです。
若いうちはなんとかなるかもしれませんが、年齢を重ねると色々とトラブルがでてくるでしょう。
まずは、理学療法士が自分の体を管理をしてゆくことが大切ですね。
本日は本当にありがとうござました!
ピラティス頑張ってください。
こちらこそありがとうございました!
ピラティスはきっと理学療法士の役に立つ
ピラティスを始めた理学療法士のDさんにインタビューをさせていただきました。
ピラティスに興味をもたれたのがDさん自身の腰痛の悪化。
自己の身体管理は大事だと思っていても、なかなかその一歩を踏み出すことができないし継続が難しい部分でもあります。
ピラティスはリハビリテーションを根源としていますから、理学療法士には最適なエクササイズだとおもいます。
自己の身体管理にもなるし、臨床の勉強にもなります。
この両輪がうまく回れば継続することも難しいことではなくなるはずです。
ピラティスに興味を持たれている方は、まずはピラティスを実際に体験してみることをおすすめします。
きっと、Dさんのような新たな発見や気づきがあるはずですよ。