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胸郭は硬くなりやすい
胸郭というのは、腰の上に位置しており肋骨で覆われた部分です。
胸郭は背骨の一部である胸椎と肋骨で構成されています。
この部分は心臓や肺など人の生命活動にとって非常に重要な臓器がある部分ですので肋骨で守る必要があるのです。
この胸郭は日常生活において意識することは少ないですが、硬くなりやすい部分なのです。
肋骨があって動かない部分であるというイメージが強いかもしれませんが、適切に動かしてゆけば柔軟性は獲得できます。
今回は胸郭の重要な動きの中の一つである捻る動き(回旋動作)の柔軟性を高めるセルフストレッチ・エクササイズを動画にて紹介します。
胸郭の回旋はなぜ必要?
胸郭の回旋動作。
つまり胸椎を捻る動きを引き出しましょう!
今回は一人でも行えるエクササイズを動画にて説明をます。
その前に、なぜ胸を捻る動きが必要なのかを簡単に理解しておきましょう。
①腰痛と胸郭の関係性
胸椎の下には腰椎があります。
身体を捻る動作の際にどうしても腰を捻ってしまいがちです。
しかし、本来腰というのは捻る動きは苦手な構造です。
一方で胸椎は捻る動きは比較的得意な構造ですので、腰椎ではなく胸椎を捻ることが本来の人の構造に合った動き方なのです。
腰を捻ってばかりいると腰に負担がかかり、腰痛の原因となります。
②肩痛と胸郭の関係性
胸郭の上には肩甲骨が位置しています。
肩甲骨の土台は胸郭です。
また、肩甲骨は肩関節の土台となる部分です。
では、胸郭の動きが少なくなるとどうなるでしょうか?
胸郭の動きが制限される
↓
肩甲骨の動きや位置が悪くなる
↓
肩関節への負担が大きくなる
つまり、胸郭の柔軟性が低下をすると結果的に肩関節へ負担がかかりやすくなり肩痛を生じる原因となるのです。
特に胸郭の回旋が制限されると、振り返って物を取ったりするような日常生活動作において肩にストレスがかかりやすくなります。
胸郭回旋(捻る)ストレッチの動画
胸郭回旋(捻る)セルフストレッチの画像解説
1)スタートポジション:
立位姿勢から、足を開いて股割りの姿勢になります。
【ポイント】
股関節をしっかりと曲げて腰はまっすぐの状態を保つようにしてください。
腰が丸まったり・反ったりしないにすること、これを腰のニュートラルを保つといいます。
2)手で膝を軽く押し込んで、身体を捻ってゆきます。
【ポイント】
胸の上のほうから下に向かって、背骨が一つずつ捻ってゆくようなイメージをつくりましょう。
腰が先行的に捻らないように注意をしてください。
息を吐きながら捻ってゆくと効果的です。
3)スタートポジションに戻り、反対側へ。
胸郭回旋(捻る)ストレッチの動画
胸郭回旋のセルフエクササイズの画像解説
上記の方法はストレッチの要素が強い方法でした。
次の方法は胸郭の動きを自分の筋肉をつかってコントロールすることが求められるため、やや難易度としては高くなります。
1)スタートポジション:
床上で手足を伸ばした座位姿勢をつくる
【ポイント】
腰が丸まらないようにしっかりと骨盤は立てておきます。
+α:背骨が上下に伸びるような意識・左右の腕が肩甲骨から遠くに伸びてゆくような意識をもつ
2)息を吐きながら胸郭を捻ってゆきます。
【ポイント】
1)でつくった背骨と腕が伸びる意識は保ったまま行います。
腰は捻らずに安定したままで胸が捻ってゆくことを意識します。
3)スタートポジションに戻り、反対側へ。
胸郭の柔軟性を高めるにはピラティスエクササイズがおすすめ
胸郭はどうしても硬くなりがちな部位です。
胸郭の柔軟性低下は様々なトラブルの原因になりますので、いかに胸郭の柔軟性を維持・高めるか?ということは非常に重要です。
胸郭の柔軟性を高める運動として「ピラティス」というエクササイズがおすすめです。
ピラティスをすることで確実に身体は変わってゆきます。
☞関連記事:Pilates(ピラティス)とは?その効果は?
*スタートポジションが保持しにくい人は?
紹介した床上で足を伸ばした姿勢は、下肢の後面にあるハムストリングスなどの筋肉が硬いと保持が難しい場合があります。
そのときは、膝を曲げる姿勢や、椅子座位で行うという方法でも問題ありません。
まずは椅子座位から行ってみることをオススメします。