【リハビリ自主トレ】体幹(腰部)の安定性を高める腸腰筋エクササイズ

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まずこちらの動画をご覧ください。

リハビリの自主トレーニングとしても有効な体幹・股関節のエクササイズです。

このエクササイズのポイントは理解しておくとあらゆるリハビリやトレーニングに応用ができるので 是非参考にしてみてください。

 

 

このエクササイズのポイントは?

最重要なポイントは、足を動かしたときに体幹(特に腰部)が動かないようにすることです

動画を見て頂くとわかると思いますが、動きとしては非常にシンプルですよね。

仰向け姿勢で足を上げたり下げたりするだけの運動です。
高齢者のリハビリテーションにおいてもこのような運動をすることがあると思います。

しかし、このときにいくつか注意点を意識するだけで難易度が上がり体幹の安定性を高める自主トレーニングとしても有効な方法となるのです。

【基本的な方法】
①仰向け姿勢(背臥位)で膝を立てる
②片足をゆっくりと持ち上げてゆく
③足をゆっくりと下ろす

正しい動き

正しい動き

【ポイント】
・骨盤の中間位を保つ
・動くのは股関節だけ(ゆっくりと)
・腸腰筋を働かせる

足を持ち上げる筋肉=腸腰筋?

このエクササイズは足を持ち上げたり下げたりする運動です。

言い換えると、股関節を屈曲(曲げる)・伸展(伸ばす)させる動きです。

この動きに重要なのが、腰骨のあたりから左右の股関節に向かって走行している腸腰筋という筋肉です。

【腸腰筋は2つの筋肉の総称です】
・大腰筋
・腸骨筋
大腰筋と腸腰筋

大腰筋と腸腰筋 版権: / 123RF 写真素材

腸腰筋は体幹のインナーマッスルとして欠かせない非常に重要な筋肉です。

「足を持ち上げる筋肉=腸腰筋」と一般的に考えられていますが、足を持ち上げる筋肉は腸腰筋以外にも大腿直筋や大腿筋膜張筋などがありますので単に足を持ち上げれば腸腰筋が鍛えられるというわけではありません。
*腸腰筋を優位に働かせるための注意点はこの記事下で説明をしています。

また、足を上げた状態から下げてゆくときにも腸腰筋は働いており、特にゆっくりと足を下げてゆくと働きを感じることができます。

ドスンと足が落ちないようにブレーキをかけながら筋肉が伸びてゆく作用で、これを遠心性収縮といいます。
*足を持ち上げるときの腸腰筋の働きは求心性収縮

【参考】大腰筋に関しては下記の記事に詳しく説明をしています。

大腰筋への効果的なアプローチ方法 〜解剖学的特性を応用して〜

2015.07.07

骨盤の中間位を保つことはとても大切で難しい

上記の【ポイント】で出てきた「骨盤の中間位」とは何でしょうか?

骨盤の中間位というのは、骨盤の前傾位でもなく後傾位でもない中間の位置にあるということです。

この表現だと少しわかりにくいでしょうか。

表現を変えます。
腰は普段の動作の中で反ったり・丸まったりするのですが、腰が反りすぎず・丸まり過ぎないその中間の姿勢であるということです。

ポイント
ここを押さえておきましょう!
・骨盤の前傾:腰が反る姿勢
・骨盤の後傾:腰が丸まる姿勢
・骨盤の中間位:骨盤前傾と後傾の中間(ニュートラルと表現されることもある)

実は骨盤の中間位を保つことが意外と難しいのです。

骨盤の中間位の領域は筋肉の働きに大きく依存します。
筋力が弱いと骨盤が中間位に保持ができずに、過剰に前傾や後傾をしてしまうことで結果的に腰の関節に負担が高まり腰痛の原因となります。

手足を動かしても骨盤の中間位を保つよう安定させるには、体幹のインナーマッスルが適切に働く必要があります。

「骨盤の中間位を保つ」=「体幹の安定性を保つ」ということになります。
骨盤の中間位を保持すること自体が、結果的に体幹のインナーマッスルをトレーニングしていることになるわけです。

 

 

骨盤の中間位を自分で確認する方法

図のように手を腰の下に入れてみましょう。

これは簡単にエクササイズ中に自分の骨盤の状態をチェックできる方法なので是非行ってみてください。

骨盤の前傾・後傾

骨盤の前傾・後傾

【骨盤の中間位】
このときに目安として手のひらが1枚入るか入らないかというスペースが腰の下にある場合が中間位です。
*この程度は人によって差がありますので、あくまで参考の目安としてください。

【骨盤の前傾位】
骨盤の前傾した場合には腰が反った状態になりますので、腰の下に空間ができます。

【骨盤の後傾位】
骨盤が後傾した場合には腰が丸まった状態になりますので、手が腰につぶされたような状態になるます。

 

良くない例①:足を動かすと骨盤が動いてしまう

足を動かした場合に骨盤の中間位が保てずに骨盤が前傾したり後傾してしまうケースです。

図のように腰の下に自分の手を入れておくと変化を確認ができます。

【よくあるケース】
・足を持ち上げるとき:腰が丸まってしまう
・足を下ろすとき:腰が反ってしまう
・足の動きに伴って骨盤が左右に傾いてしまう

良くない例

骨盤の動きに着目

 

 

良くない例②:顎上がってしまう

頚部・顎に着目をしてみましょう。

スタートポジションでは顎を軽く引いて、首の後ろは長く保ちます。

頭のてっぺんが上方向に伸びてゆくようなイメージをもつと自然な姿勢ができます。

【よくあるケース】
・足を持ち上げたとき:顎が上がってしまう。首が反った状態になる。

*足を持ち上げた際に、骨盤の中間位を保てずに腰が丸まってしまう人は顎が上がってしまうことが多いです。

良くない例

首・顎の動きに着目

【なぜ顎が上がるといけないの?】
顎を引くという動作は首の前面のインナーマッスルを使っていることになりますが、顎が上がってしまうということはインナーマッスルの力が抜けていることを示しています。

顎が上がっている状態は体幹が安定していないという一つの指標にもなります。

 

良くない例③:膝が大きく動く

膝の動きに着目をしてみましょう。

このエクササイズは「股関節だけ」を動かすことが目的です。
本来、股関節だけが動いていれば足を持ち上げたポジションでは下腿(膝からつま先)が床と平行になります。

しかし、図のように足を持ち上げようとした際に膝が伸びたりして大きく動いています。

この状態では目的とする腸腰筋が上手く働いておらず、他の筋肉が優位に働いている可能性があります。

良くない例

膝の動きに着目

では、どの筋肉が優位になっているのでしょうか?

大腿直筋という股関節から膝関節に向かって大腿部の前面を長く走行する筋肉があります。
作用を以下に示します。

【大腿直筋の作用】
・股関節の屈曲(足を持ち上げる)
・膝関節の伸展(伸ばす)

つまり、足を持ち上げようとして膝が伸びてしまう場合には腸腰筋ではなく大腿直筋が代償的に作用している可能性が考えられます。

 

まとめ

仰向けで足を上げ下げするシンプルなエクササイズですが、いくつかのポイントを意識するとより効果的になります。

ポイントをおさらいしましょう。

・骨盤の中間位を保ったまま足を動かす=体幹の安定性(インナーマッスルの働き)が必要
・股関節だけを動かす=腸腰筋が優位に作用する必要がある

上記の基本的なポイントを押さえながら実践をすることで、このエクササイズはリハビリテーションとしても有効な方法となります。

「骨盤の中間位」「腸腰筋」は人の動きの全てにおいてキーワードになると思います。

 

 

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