【簡単】背骨を柔らかくする「腕振りエクササイズ」-歩行と胸椎の関係-

背骨を柔らかくする「腕振りエクササイズ」動画

まずはこの動画をご覧ください。

 

腕振りだけで背骨が柔らかくなるの?

動画をご覧いただくと、腕を振るときに背骨がしなるように屈伸したり回旋していることがわかります。

このような背骨のしなるような動きが簡単に引き出せるのが、「腕振りエクササイズ」です。

単に腕を振り回すだけではなく、背骨の動きとの連動を意識して行うことがこのエクササイズのポイントとなります。

動かす場所と動かさない場所をわけて実施することで、より安全に行うことができます。

特に動かしたい場所は背骨の中の胸椎と言われる部位です。

胸椎の位置

胸椎の位置

 

腕振りと歩行

普段の日常生活で腕を前後に振る動作といえば何が思いつくでしょうか?

「歩行動作」です。

本来、人の自然な歩行動作は腕を振るのです。

しかしながら、実際にはしっかりと腕を振りながら歩行する機会というのは多くありません。

例えば・・
・肩掛けのカバンを片方にもっていたりすると、ほとんど上半身は動かさずに下半身を優位に使って歩行しがちです。

・なにか考えごとをしているときには腕を組んでいたりしますよね。

このように意外と普段の歩行というのは自然な腕のふりは行われていないことに気づくはずです。

 

歩行では胸椎ひねることを意識する

歩行動作において腕を振ると自然と背骨の捻り(回旋)を引き出すことができます。

その中でも捻りを引き出したいのが、胸椎という胸の高さに位置する部位です。

腕(上肢)は肩甲骨が土台にあり、その土台は胸郭です。

胸郭を構成する軸となるのがこの胸椎です。

つまり、胸椎から捻りをつくることで腕振りを大きく、しなやかにすることができるのです。

【腕振りで背骨が柔らかくなる理由の簡単まとめ】

胸郭・胸椎・肩甲骨の位置関係 版権: / 123RF 写真素材

胸郭・胸椎・肩甲骨の位置関係 版権: / 123RF 写真素材

腕を振る
  ↓
腕の土台である胸郭の捻りが大きくなる
  ↓
胸椎の捻りが改善する
  ↓
より腕の振りが大きくなる
  ↓
胸椎の捻りが改善する
  ↓
背骨が柔らかくなる

 

「腕を前後に振る」という動作をする際に肩関節だけを動かしているだけでは、胸椎は動きません。

胸椎から捻ることを意識して腕を振ることが大切なポイントです。

 

 

腕振りエクササイズ動画解説〜上下の腕振り〜

※動画の前半は背骨を柔らかくするための準備運動です。

最初の運動は腕を上下に振っています。

腕振りエクササイズ 上下

上下の腕振り

【引き出したい動き】
・腕を下げる:脊骨の丸まる動き(脊柱の屈曲)
・腕をあげる:背骨の反る動き(脊柱の伸展)

腕を上下に振るのと同調して、背骨の上記の2つの動きを意識しながら行います。

このときに、胸椎を意識的に動かすと効果的です。

【安全に行うために注意するポイント】
反る動きのときには腰を反りすぎないように注意しましょう。

 

 

腕振りエクササイズ動画解説〜上半身を捻る〜

次に、上半身を捻る動きです。

後ろに振り返るような動きですね。

上半身を捻る

上半身を捻る

【引き出したい動き】
・胸椎の捻る動き(回旋)

腕を左右に振ることを意識するのではなく、胸椎が捻ることで自然と腕がついてくるようなイメージをもつことがポイントとなります。

腕は脱力しておきましょう。

【安全に行うために注意するポイント】
捻りたい部位は胸椎です。腰を捻りすぎてしまうと痛めてしまう可能性があるので注意してください。

 

腕振りエクササイズ動画解説〜左右に腕を振り上げる〜

これはやや複合的な動きになりますので、難しければ飛ばしても大丈夫です。

腕を振り上げる

腕を振り上げる

【引き出したい動き】
・胸椎の捻る動き(回旋)
・胸椎の反る動き(伸展)

左右に腕を振り上げることで、胸椎を捻りながら反るという動きを引き出します。
視線も同調して振り上げる腕を追うようにするとよりダイナミックな動きになります。

【安全に行うために注意するポイント】
腰を捻らない・反りすぎない。
首も捻る動きになりますので、首が先行して捻りすぎないように注意。

 

 

腕振りエクササイズ動画解説〜前後に腕振り〜

最後が前後の腕振り動作です。

これは歩行動作の際の腕振り動作につなげてゆくための動きです。

上記のような腕振り動作をして背骨の柔軟性を高めてゆくと、歩行のときの腕振りがしなやかに行えるようになっていることがわかるはずです。

前後に腕振り

前後に腕振り

【引き出したい動き】
・胸椎の捻る動き(回旋)
・肩甲骨が胸椎から離れてゆく動き(肩甲骨の外転)

腕を前後に振る動作ですが、このときに意識したいのが左右の腕が遠ざかるようなイメージをつくることです。

また、腕は肩甲骨が土台です。
左右の腕を遠ざけるために、肩甲骨が胸椎から離れてゆく動きを意識するとより効果的です。

動画では足の屈伸も同調して行っています。

まずは腕の前後振りから始め、慣れてきたら足の動きもいれてダイナミックな腕振りにトライしてみましょう!

 

 

【補足】脊柱の柔軟性を高めるにはピラティスエクササイズがおすすめ

脊柱の中でも特に胸椎はどうしても硬くなりがちな部位です。

胸椎の柔軟性低下は様々なトラブルの原因になりますので、いかに胸椎の柔軟性を維持・高めるか?ということは非常に重要です。

胸椎の柔軟性を高める運動として「ピラティス」というエクササイズがおすすめです。

ピラティスをすることで確実に身体は変わってゆきます。

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ピラティスの「身体と心を変える」素晴らしい4つの効果。

2017.04.23

 

 

まとめ

背骨を柔らかくする簡単な方法として「腕を振りエクササイズ」を解説しました。

普段の生活で何気なく行っている歩行動作ですが、前後に腕を振って歩くというのは実は効果的な背骨を柔らかくする方法だったのです。

背骨の中でも特に胸椎をしっかりと捻るようにして、腕を振るようにすることがポイントです。

安全に行うための注意点としては、無理に腕を振りすぎないことです。
腰や肩を痛めてしまう可能性もありますので、最初は少しずつ行ってゆくようにしてください。

 

 

 

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